カテゴリー「書籍・雑誌」の記事

2024.10.01

京都の喫茶店プリン大全(享洛食堂):コミックマーケット104

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京都府下の喫茶店のプリンの実食記録。2年半分の総集編だそうです。

京都市内を中心に北は京丹後市から南は木津川市まで150店以上の喫茶店のプリンの写真がみっちり詰まっているのは壮観です。イノダのような老舗から2020年代に開店した新しい店まで並んでいて、それぞれプリンにも盛り付けにも特徴があってつらつら眺めているだけでも楽しい本です。プリンの紹介本でありつつ喫茶店の紹介にもなっていて京都の喫茶店巡りに便利ですな。早見用の目次目録付き。

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2024.08.17

京都居酒屋魔女の一人飲み 一の巻(魔女っこれい):コミックマーケット104

京都居酒屋魔女の一人飲み 一の巻

京都の庶民的な居酒屋の一人呑みエッセイ本。旅行記のようなエッセイが5本です。

紹介されているのはいずれも街中の赤垣屋、たつみ、ろくでなし、静、庶民。ぶっちゃけ40年前の学生の時によく使っていた静が扱われていたので買うたのですが、ブースに居た作者さんから、静は今は若い人が店員していること昔の落書きがまんま残っていることなどをうかがいまして、久々に顔をだしてみたくなりました。

他のお店もちょっと試してみたくなる良い感じに紹介されています。赤垣屋の夏のおでんは魅力的だなあ。「ただの極楽ですよ、赤垣屋は」

 

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2024.08.15

金沢のきんつば食べ比べ!(和菓子Note):コミックマーケット104

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金沢駅で買えるきんつばの紹介本。10店舗15種類のきんつば+大判焼きが1つ掲載されています。

金沢は和菓子の美味しさ、とくにあんこの美味さには定評がある街です。きんつばについては中田屋や柴舟小出のくらいはたべたことがありましたが、まだまだこんなに美味しそうなきんつばがあるとは。砂糖を使っていない末広堂、酒精を使っている森八、期間限定の中田屋の栗入りきんつばとか次に金沢へいったときには是非食べてみたいものです。

2022年12月刊行。

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2024.01.03

ちぐ単 嬲獣編 (萌車王):コミックマーケット103

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正式名称が『千種忠夫堪能猥語辞典嬲獣編』。表紙に成人向けマークがついています。

昭和の官能SM小説家千種忠夫が著作『嬲獣』で使用したわいせつな言葉とその例文を抜き出して類語辞典形式で分類したもの。とのこと。

類語辞典は分類に特徴がでるもので、さしさわりのない範囲で大分類を紹介すると、

  1. あそこ
  2. さかる
  3. そそる
  4. いじる
    ・・・・・
これに中分類、小分類で女性器、乳房、揉みしだくなどのわいせつな言葉が収集分類されています。わはは、すごいぜ。

実用性はありませんが、こうなんというか執念を感じる1冊です。装丁もキレイ。

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MY FAIR REFEREE 2023 (のぎやか商会) :コミックマーケット103

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おなじみ、のぎやか商会のぎをさんのレフェリー本。前書きによるとこれで7冊目(!)とか。

今回はJリーグの試合前から試合中、試合後と場面場面毎のいろいろな審判のルーチン動作やなにげない仕草、場面などを集めています。

試合前に目をつぶり仁王立ちで微動だにしない谷本さんとか、VARチェック待ちの間にぐるぐる回りがちな松尾さんとか、のぎおさんの観察眼と《そこ》を切り取る能力はさすがです。審判愛ですな。

試合で審判に特に注目してない人でも、あーこんな動作見たことあるなーな感じになれます。

個人的には、マスコットとコミュニケーションをとる審判3態がツボにハマりました。

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2023.12.11

江戸前消波ブロックガイド (岸の護り伝承会) 《コミックマーケット102》

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消波ブロック界隈では有名な岸の護り伝承会さんの本。

今回は初心者向けに、アクセスしやすい東京湾の葛西臨海公園周辺の消波ブロックを紹介しています。道順も解説してあってたどりつきやすそうです。各消波ブロックの見どころの説明も丁寧。中空三角ブロックがきれいに並んでいる写真は良いですなあ。

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2023.12.10

サッカー場と遺跡 (のぎやか商会) 《コミックマーケット102》

サッカー場と遺跡

 

副題は「サッカー場から徒歩で行ける遺跡のガイドブック」

のぎやか商会さんはサッカーのレフェリー愛の本でその筋では有名ですが、今回は遺跡の本です。サッカーと遺跡の両方が好きだから書いたとのこと。サッカー場の近くには意外と遺跡があるそうな。

紹介されているサッカー場はカンセキとちぎ、レモンガス平塚、IAI日本平、藤枝、ヤマハ、シティライト、ピカラ、維新みらいふ。前作「古墳とサッカー場」のダイジェストもついてくる親切設計です。

我らが岡山シティライトスタジアムはどうかというと、津島遺跡が紹介されていました。そらそうか。スタジアムのすぐ目の前に再現された竪穴式住居が建っていますから。

これもスポーツツーリズムの一種でしょう。アウェイ遠征先の歴史に実際に触れることで、自分たちの町との共通点、相違点などに気づくことで理解が深まることもあるでしょう。古墳の形の地方差とか実際に感じてみると面白いですよ。

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2023.04.19

『あるいは脂肪でいっぱいの宇宙』(池澤春菜)〔NOVA 2023夏〕

ヨコジュンと新井素子を足してカジシンを掛けたようなハチャハチャダイエットSF。ダイエットをめぐるドタバタとエスカレーションが楽しい。悪態のつきかたにバリエーションがあって善哉。

加えて、最後に小川一水のようにスマートにいい話でまとめるのは見事。

ただこの話を綺麗にまとめるあたり池澤春菜はまだ正気だなーと。この展開だと、もっとどうしようもなくなるまでいって、どうするどうなるで放り投げるエンドも見たかったかなー。

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2022.11.23

【ネタバレあり】『不滅』(斜線堂有紀)〔SFマガジン12月号〕

死者が腐敗もせず火葬しても燃えなくなる《不滅現象》が起きた世界。土葬の場所も限界があり、選択肢は深い縦穴に埋めるか宇宙に打ち上げる宇宙葬にするかくらいしかないが、遺体を縦穴にぎゅうぎゅう詰めにするのはしのびなく、宇宙葬にするにもロケットを発射する宇宙港の建設が、不滅遺体の増加に全然間に合わず庶民には高価すぎて手が出ない状況である。

そんな中である日本のベンチャー企業が格安の宇宙葬プランを打ち出し突貫工事で洋上宇宙港を完成させるが、その格安突貫工事が可能だった理由は不滅となった遺体を宇宙港の土台として埋め立てたからだった、という事態が世間にあからさまになってからがこの作品の本篇。

遺体が土台に使われた遺族、ベンチャー企業の社長、遺族の会社の同僚やまったくの第三者の回想なりインタビュー的記事なりで構成され、 何が正解かは、もちろん示されない。日本は明示的な宗教的哲学がないので、ベンチャー社長のように「遺体にはもう魂はないのだから利用するのは当然(意訳)」のような主張もなりたつ一方、宇宙港が建設できなければ縦穴行きしか選択肢のない状況で、遺族も感情的に納得できないながらも全面的にベンチャー企業が悪だとも強く断定できない。

貧すれば鈍する状況で人間はどこまで尊厳のない選択をするのか、どこまで《合理化》してしまうのかという思考実験の作品。

そしてこの作品は小説じゃなければなりたたなかった。実写映画はもちろんのこと、アニメや漫画だったとしても、宇宙港の土台から人の手が出てくる絵が示されたとたんにセンセーショナルな感情論でベンチャー企業を悪としてしまうことになるだろう。そこをこの小説は、あえて淡々と描写することで、冷徹な思考実験として示している。なかなかわりきれない引っかかる作品だ。

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2022.11.11

【ネタバレあり】『星の恋バナ』(人間六度)〔2084年のSF〕

謎の巨大生物BBの襲撃、怪獣のもつ全宇宙をタイムラグなく感じ取る量子もつれ感覚という無敵能力、四次元光による質量を持つ三次元の影を利用した巨大鋼人によるBBの駆逐技術、その鋼人の適性をもつ数少ない貴重な存在の女子高校生、というような想像力の限界を試すようなSFギミック満載の世界において、その女子高校生と先輩の不器用な恋が、BBの襲撃理由とシンクロし、少女漫画的な相互理解がすすむというアクロバティックな展開をするという、短編なのに長大ジェットコースターで振り回されるようなお話し。

人間社会の愚かさで、月を失い2万4千年の問題の先送りというなんともいえない閉塞感のある結末なのだが、少女漫画なのでほのぼのとして終わるのである。いい余韻である。

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