カテゴリー「映画・テレビ」の記事

2025.02.06

島本和彦のブンブンレポート(ウラシマモト):コミックマーケット105

島本和彦のブンブンレポート

島本和彦さんの、戦隊シリーズの怪人デザインレポート。

怪人や戦闘員のラフ案からブラッシュアップして初期案に至るまでのデザインのスケッチを、どんな経緯や考え方で描いたかのセリフを挟みながら解説してくれるので、悪戦苦闘の臨場感が面白い上にためになります。

コンセプトが固まらないうちに案を出すのか‐とか、ソウジキグルマーなのにモップを持っている理由とかなるほどなーと。あ、そういえば表紙のイターシャ様もモップを持っている!

イターシャがラフだといかにもな島本美女なのが、発注元の『怖くしてください』という注文でだんだん怪人の女幹部らしくなっていくところは圧巻です。使われなかった笑顔のイターシャ様は立体で見たかったなー。

怪人はいろんなラフ案を出して、採用されたりされなかったり。力を入れた案が没でダメモト案のトイレと赤外線コタツが採用されるとか面白エピソードもありました。

コミックマーケット105で入手した本一覧はこちら→《コミックマーケット105で入手した本 - 路傍亭@はてなブログ

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2025.02.02

映画『メイクアガール』(ネタバレあり)

ちょいと辛口の感想です。

映画『メイクアガール』ガワはSFだけど物語はファンタジー寄りでした。

物語の中心の技術が全部魔法扱い(原理はわからないが結果はできてしまうもの)なので、モノガタリの駆動が理屈ではなく、全部感情で転がっている。 最初から感情で物語が駆動されてるから、クライマックスで感情の高ぶりで大きなことが起きるけど、質的には序盤と変わらないからそこまで盛り上がらない感じ。

それぞれが自分でも理解できない感情でモノゴトが動くので、展開が理不尽になりがち。だから理不尽に悲劇的なドラマが好きな方にはお勧め。

絵も構図も機械の動きもとてもSF的なのだけど、《理》で駆動される部分が無いのでこの作品はSFの文法では評価は低い。

そもそも主人公の明のみが、母親の残した技術を、理解はしていなくても直感である程度は実行はできてしまうという設定に説明がない。0号をあれだけ人間に近い形で作れてしまうのに、その原理も出来上がったモノが何かも理解ができていない。その《理解ができていない》が物語が展開する根本なのにそこが不明だから、明が0号を理解できない苦悩自体も、メタ的に「そう物語に都合よく設定したからだ」ということ以上の意味が出てこない。物語の中で0号が明を好きなのはそう設定したからだ、とパラレルな形で。

そこの説明/納得のためには、主人公も実は母親の造った人造人間だったのでヒトノココロが解らないのだ、くらいじゃないとSFとしておもろくないなあ、とかいらんこと思いながら見てた。母親が作った人造人間だから、母親が残した、他の人には読むことすら不可能な伝言が直感的に実行できるのだ、というふうに筋も通る。「作られた人間の感情は作られたものか」という主題に対して、0号と明で複合的に展開することになって、も少しおもしろくなるんじゃねえかな。

明が母親の意図を理解する瞬間も、それまで誤解している理由も特段必然性がなく、物語を盛り上げるために誤解していて、一番もりあがる瞬間に偶然理解することになるって感じなんだよなあ。

評価するなら、ファンタジーの文法で、不思議な力で彼女ができたけど主人公がヒトノココロがわからないので破綻しましたかな。でもそれだと彼女が人造人間で、人造人間であるがゆえの悩みがある必要性がなくなるか。

映画のラストで2027年に続編がでるような絵があったので、続編でなにか大きな仕掛けをやってくれること期待します。

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2025.01.01

2024年に見た映画

あけましておめでとうございます。2025年になりました。本年もよろしうおつきあいのほどお願い申し上げます。

さて年初恒例の2024年に見た映画です。見た順。

  • ゴジラ -1.0/C
  • BLOODY ESCAPE
  • 唐獅子仮面
  • ひなぎく
  • DUNE 2
  • BAYONETTA BLOODY FATE
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前篇
  • クラユカバ
  • クラメルカガリ
  • ゴジラ×コング 新たなる帝国
  • 猿の惑星 KINGDOM
  • デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後編
  • FURIOSA A MAD MAX SAGA
  • BELIEVE
  • ルックバック
  • 温泉シャーク
  • 数分間のエールを
  • モノノ怪 唐傘
  • ツイスターズ
  • ゼーガペインSTA
  • 箱男
  • きみの色
  • カミノフデ 怪獣たちのいる島
  • 侍タイムスリッパー
  • ボルテスVレガシー
  • 八犬伝
  • ロボットドリームス
  • 風都探偵 仮面ライダースカルの肖像

28本。平均すると月2回強見ていました。

ベスト5はこれも見た順で、ルックバック、温泉シャーク、侍タイムスリッパー、ボルテスV、ロボットドリームスかな。

唐獅子仮面やボルテスVのように日本の作品が海外で映画化されるのが目立ちました。しかもどちらも永井豪先生!箱男のような怪作もありました。

ことしも良い作品とめぐり逢いますように。

 *他の年に見た映画はこちら⇨『観た映画《記事リスト》-路傍亭@はてなブログ

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2024.01.01

2023年に見た映画

あけましておめでとうございます。2024年になりました。本年もよろしくおつきあいのほどお願い申し上げます。
年初恒例の2023年に見た映画です。見た順。

  • かがみの狐城
  • 金の国水の国
  • BLUE GIANT
  • シン・仮面ライダー(2回)
  • グリッドマン・ユニバース
  • ダンジョンズ&ドラゴンズ
  • ガーデアンズ オブ ザ ギャラクシー3
  • 岸辺露伴ルーヴルへ行く
  • 少年と犬
  • リバー流れないでよ
  • リボルバー・リリー
  • SAND LAND
  • バービー
  • アステロイドシティ
  • アリスとテレスのまぼろし工場
  • 唄う六人の女
  • ゴジラ -1.0 (2回)
  • 宇宙探索編集部
  • 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
  • ブラック・レイン
  • 攻殻機動隊 SAC2045 最後の人間
  • ダンジョン飯
  • 窓際のトットちゃん
  • 屋根裏のラジャー

24本26回。月2回ペースで見てました。

ベスト5はこれも見た順で、BLUE GIANT、シン・仮面ライダー、ゴジラ -1.0、宇宙探索編集部、窓際のトットちゃん、かな。
リバー流れないでよ、リボルバー・リリー、ゲゲゲの謎、屋根裏のラジャーも良作でした。

今年もいい映画に出会えますように。

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2023.09.06

映画『唄う六人の女』

このブログには珍しく封切り前の映画の情報などを。

伏見ミリオン座という映画館で、本編上映前に『唄う六人の女』という映画の予告篇が流れた。一見して不条理なドラマで、エログロかつスタイリッシュな絵が流れ、どこか惹かれるものがあった。2023年10月下旬封切りだった。

調べてみると惹かれるのも道理。監督の石橋義正氏は、かのテレビバラエティ番組『バミリオン・プレジャー・ナイト』(以下「VPN」と略す。)の監督で、VPNの1コーナーから独立した番組『オー・マイキー』などを作った人だ。VPNは2000年頃の深夜放送で、どういうわけか私のアンテナにひっかかって毎回楽しみに見ていた番組だ。番組のDVDを全部揃えたんだけど、友人に貸しまわしているうちに大半が行方不明になっちゃったのはご愛敬だ。

『唄う六人の女』は、VPNに同題名のコーナーがあった。こちらはmama!milkの音楽を劇伴に、和式の家屋で和服の女性が歌いながら、家事のような踊りを踊るというコーナー。なんならmama!milkもアコーデオンとバイオリンを弾きながら和室で踊っていたような気がする。微妙な色気とシュールに奇妙なスタイリッシュさがあふれた絵作りで、この題名とVPNが繋がった瞬間に絵が思い出されたくらいインパクトのあるコーナーだった。ま、VPNはどのコーナーもインパクトがあったけど。

映画『唄う六人の女』の宣伝では《車の事故で、奇妙な「六人の女」たちの住む美しい村に迷い込んでしまった2人の男性が女性たちの行動に翻弄されていく》という筋立てがあるような無いような内容の告知がなされている。VPNのコーナーと直接的になつながりはなさそうだ。ただ、また、VPNで見せたような、きっちりエロでグロでシュールでスタイリッシュな映画を、予告篇の期待以上に見せてくれるような気はする。

【関連するサイト】

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2023.04.23

【ネタバレあり】映画『BLUE GIANT』

映画『BLUE GIANT』をIMAXで見てきた。音の作り込みがとても良い映画だった。

一番の特徴は、上手い演奏は上手く、良い演奏はちゃんと良い演奏で、下手な演奏はきっちり下手に演奏されていたこと。

例えば雪祈がはじめてきいた大のサックス。私は頭では固くて荒い演奏であまり上手くないと判断したが、背筋がぞくぞくして身体は良い音だと感じていた。私の拙い感覚ではどこが良いとは言語化できないが、良い演奏だった。

ニヤッとしたのは雪祈が最初に参加していたセッションの《マンネリな演奏をくりかえすベテランプレイヤー》が、まさに「そうそうそんな感じあったなあ」と膝を叩くくらい思い当たる節のある演奏と音だったこと。こんな演奏佃煮にするほど聞いたことがあるなあとニヤニヤしてしまった。

一番の肝は、原作のBLUE GIANTは、大の成長の物語なんだけど、映画の重点は大にまきこまれた雪祈と玉田の成長が描かれていて、映画が進むにつれて彼らの演奏が変化していくのがはっきりと分かる点。

玉田の最初の演奏は本当に素人がいっぱいいっぱいに弾いている感じがよく出ていた。ラストのクライマックスのライブも演奏は、ちゃんと上手くなっている所はそれなにり上手くなっているけど、やっぱりいっぱいいっぱいで一生懸命さが伝わる演奏だ。この玉田の演奏とその変化、ちゃんと演じ分けている吹き替え(というのかなアニメでも)のプロのミュージシャンが凄いぜ。

雪祈の成長は、演奏の変化に加えてエピーソードによる伏線を上手く使って表現されている。初ライブ前の練習のときに、大が感性で汚い和音を平気で吹くのに対して、雪祈が理論に沿った良い音を出せと主張し平行線におわる。このエピーソードで雪祈の理論派の面を強調し、それゆえに無難で小さくまとまってしまう壁にぶち当たる展開へとつながる。そして《有名来日アーティスト》の代打メンバーとしての演奏で、最初はいままでと同じ無難な演奏をしていたが、アーティストに促されるように、次第に感性に従い汚い音もいとわない迫力のある良い演奏を始める雪祈。画面もサイケデリックな目眩がするような演出で新しい世界へ踏み出した雪祈の世界を表している。

雪祈についてはもう1つ。最初の《マンネリな演奏》で手をぬいて左手1本で演奏する雪祈と、最後のライブで怪我で右手が使えない中で左手1本でそれでも迫力ある思いのこもった良い演奏をする雪祈の対比がとても良く彼の成長と変化を表わしている。

『BLUE GIANT』は、良い演奏の音楽が随所にあるのが魅力だが、それに加えて、これまで説明したとおり、演奏が音楽がとても良い《演技》をしていて、お話を形作り盛り上げているという、非常に良い映画だった。

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2023.01.03

2022年に見た映画

2023年になりました。本年もよろしくおつきあいのほどお願い申し上げます。

年初恒例の2022年に見た映画です。見た順。

  • サンダーバード 55/GOGO
  • 鹿の王
  • フレンチ・ディスパッチ
  • オッドタクシー インザウッズ
  • ハッチング
  • TITAN
  • シン・ウルトラマン(2回)
  • バブル
  • 犬王
  • 怪盗クイーンはサーカスがお好き
  • 神々の山嶺
  • ワンピースフィルム レッド
  • 劇場版ツルネ
  • nope
  • 四畳半タイムマシンブルース
  • 僕が愛したすべての君へ
  • 君を愛したひとりの僕へ
  • チャーリー・バワーズ
  • ぼくらのよあけ
  • RRR
  • 未来惑星ザルドス
  • NOVEMBER
  • すずめの戸締り
  • 劇場版 転生したらスライムだった件 ―紅蓮の絆篇
  • THE FIRST SLAM DUNK
  • 空の大怪獣ラドン(4Kデジタルリマスター)

27本28回。結構見ましたねー

ベスト5はこれも見た順で、シン・ウルトラマン、犬王、ワンピース レッド、RRR、THE FIRST SLAM DUNKかな。なかなか豊作でした。

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2022.01.01

2021年に見た映画

あけましておめでとうございます。本年もよろしくおつきあいのほどお願い申し上げます。

新年1本目は恒例の2021年に見た映画です。見た順。

  • 銀魂 The Final
  • 燃えよデブゴン Tokyo Mission
  • 夏目友人帳 石起こしと怪しき来訪者
  • 劇場版 仮面ライダーセイバー 不死鳥の剣士と破滅の本
  • 劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME
  • AWAY
  • マーメイド イン パリ
  • シン・エヴァンゲリオン劇場版(2回)
  • モンスターハンター
  • パームスプリングス
  • JUNK HEAD
  • 映画大好きポンポさん(3回)
  • さよなら私のクラマー final touch
  • アーク
  • 夏への扉
  • クー・キンザザ
  • ゴジラ vs コング
  • 竜とそばかすの姫
  • アフリカンカンフーナチス
  • 籠釣瓶花街酔醒
  • サイダーのように言葉が湧き上がる
  • ヴェルヴィル・ランデブー
  • スーパーヒーロ戦記
  • ワイルドスピードショットブレイク
  • 白蛇:縁記
  • フリー・ガイ
  • サイコ・ゴアマン
  • 岬のマヨイガ
  • アナザーラウンド
  • 妖怪大戦争
  • 最後にして最初の人類
  • レミニセンス
  • 007 / no time to die
  • DUNE
  • アイの歌声を聞かせて
  • 大怪獣ガメラ
  • サマーゴースト
  • マトリックス レザレクション
  • 劇場版呪術廻戦0
  • キングスマン:ファーストエージェント

43回、40作品。新型コロナで延期されていた作品が続けざまに公開されたので昨年は結構なペースで見ましたねー。

個人的なベスト5は見た順で、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』『パームスプリングス』『映画大好きポンポさん』『サイダーのように言葉が湧き上がる』『ヴェルヴィル・ランデブー』かな。『DUNE』は大長編の序章なので評価は保留。煮詰めたようなB級の『アフリカンカンフーナチス』『サイコ・ゴアマン』もインパクトがありました。あと『夏への扉』『竜とそばかすの姫』『アイの歌声を聞かせて』『岬にマヨイガ』もウェルメイドでした。

今年もいい映画にたくさん出会えますように。

※他の年に見た映画はこちら→【見た映画《記事リスト》

 

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2021.01.01

2020年に観た映画

あけましておめでとうございます。本年もよろしくおつきあいのほどお願い申し上げます。

新年1本目はいつもの2020年に見た映画。見た順。

  • 仮面ライダー令和・ザ・ファースト・ジェネレーション
  • カツベン!
  • 春画と日本人
  • メイドインアビス 深き魂の黎明
  • The Man Who Killed Don Quixote
  • 前田建設ファンタジー営業部
  • 新作歌舞伎 風の谷のナウシカ 前篇
  • 新作歌舞伎 風の谷のナウシカ 後篇
  • パラサイト 半地下の家族
  • ハーレイ・クインの華麗なる覚醒
  • 羅小黒戦記(字幕版)
  • 囚われた国家
  • MIDSOMMAR
  • コンプライアンス
  • AKIRA
  • キュアード
  • サーホー
  • ANNA
  • デッド・ドント・ダイ
  • がんばれいわロボコン
  • 東映まんがまつり2020(プリティ電王他)
  • 弱虫ペダル (実写)
  • Reframe THEATER EXPERIENCE with you
  • 妖怪人間ベラ
  • 劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン
  • TENET
  • 8日で死んだ怪獣の12日の物語
  • ミッドナイトスワン
  • 羅小黒戦記(日本語吹替版)
  • 映像研には手を出すな
  • 月光露針路日本 風雲児たち
  • BURN THE WITCH
  • ウルフウォーカー
  • ビルとテッドの時空旅行
  • ミッシングリンク
  • ジョゼと虎と魚たち

以上36回35本。COVID19で他の娯楽に行き難かったため個人的には新記録の回数でした。

ベスト5は見た順で『羅小黒戦記』『キュアード』『サーホー』『デッド・ドント・ダイ』『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』かな。あと『MIDSOMMAR』や『TENET』『8日で死んだ怪獣の12日の物語』も印象深かったです。

※他の年に見た映画はこちら→【見た映画《記事リスト》

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2020.09.07

reframe THEATRE EXPERIENCE with you 〔映画〕

perfume結成20年間のデータ(歌、動画、写真etc)を再構成してライブパフォーマンスにした 2019年10月の渋谷のライブを映画にしたもの。

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私はperfumeのそこまで熱狂的なファンではないので彼女らのライブは見たことがないが、 アルバムを何枚か持っていてipodでたまに聞くくらいには好きである。 またテレビの音楽番組をほぼ見ていないので、 たとえば紅白歌合戦でperfumeがどんなパフォーマンスをしたかについて、 すごいことをしたと噂に聞くだけで実は知らなかったりする。が、心地よい音楽と スタイリッシュな画像が見られるだろうと期待して映画を見に行き、その期待は 裏切られなかった。

踊るperfumeに合わせて、3人の影絵がバックで大きくなったり小さくなったりしながら 踊っている。あるいは無数の輪郭線で、あるいはポリゴンに化けて、あるいは 前、横、後から見た彼女たちの動画が同時に踊りにシンクロしている。 事前のプログラミングでないことは、服のヒラヒラまで同期していることでわかる。 見ていてとても気持ちいい。

プロジェクションだけでなく、彼女らの踊る手先の位置に合わせてスポットライトの 光線束が追いかけてくるような能動的なインタラクティブな演出も数多くある。 これらインスタレーション的でもあり、 そのままどこかの現代美術館で作品展示してもいいのではないだろうかと思うくらいだ。

印象的だったのが、舞台上でかしゆかとのっちが小型カメラで撮す あーちゃんの姿が、リアルタイムで加工された背景のなかで、3人が歌っている最中に、 カメラが客席に向くと、一瞬写った観客がそのままポリゴンとなり、 視点がそこから一気に飛び上がり上空からの俯瞰になる演出。 観客までをも《素材》にしてリアルタイムでライブの一部に巻き込む場面は、むうとうなって しまった。

途中で、20年間のアルバムタイトルとジャケット写真、ライブツアーのテーマと キービジュアルを知らないとよくわからない演出があったりするので、 perfumeファン上級者向けな映画なのは確かなのだけど、 最初にかいたとおり、心地よい音楽とスタイリッシュな画像を漠然と見に行っても 楽しめる映画だった。

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