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2023.02.20

J2 ファジアーノ岡山 第1節 対ジュビロ磐田 〔2月18日〕 @ヤマハスタジアム

2023年シーズンのファジアーノ岡山の開幕戦、アウェイでジュビロ磐田との対戦は3対2で勝利でした。最後はちょっと焦る展開となりましたが今シーズンのファジアーノがやりたい方向は十分に見せてくれました。

試合の入りはボール扱いの個人技に長けるジュビロにやや押し込まれます。ファジの内側の守備の隙間を見つけては、鋭く速いパスでくさびをうちこんでバイタルに起点を作り攻撃を組み立てます。ただジュビロはボールを大事に扱いすぎるのか、そこから先へのパスを出せず。ファジも時間が経つにつれて、ジュビロの選手がパスを受取る瞬間に強く身体を寄せて攻撃を止めたり、ボールを奪取できるようになり、ファジの反撃が始まります。

ボール奪取できるようになったファジアーノは、ジュビロ陣地で攻撃を続け前半のうちに2得点しました。

1点目は、短い時間の間にCKを何度もとったあとの、5回目のCKでした。#16 河野のコーナーキックの精度、#5 柳の折り返しヘッドの高さと精度。そしてゴール前で相手DFが何人もいる中で落ち着いてゴールに流し込んだ#18 ソロモンの技術。今シーズンもセットプレーがファジの強みの1つになるであろうことを確信させるゴールでした。

2点目は#23 バイスのロングパスから。左サイドのバイスから前線へライナー性のロングパスが放たれると、ジュビロ2CBのちょうど真ん中で#14 雄大が受けます。どちらのDFからもプレッシャーを受けない形の#14 雄大は、胸で丁寧に#18 ソロモンへパスを出し大チャンスを作り出しました。

このポイント、去年のバイスのロングパスは、逆サイドへ局面を打開はするけど、パスを受けた選手は、おもむろにまたそこから攻撃を組み立て直す形がほとんどでした。今年のバイスのロングパスは、そのままチャンスへ直結する場所へだせており、また、パスの受け手もそういう場所で受けられるような動き方ができているということです。このパターンの攻撃、#5 柳からのロングパスでも何度か成功しており、今年のファジアーノのDFラインからのロングパスは1段階バージョンアップされているのが見て取れます。

そのあとソロモンの豪快なミドルシュートはポストに弾かれますが、こぼれ球を#22 航大の冷静かつ不思議なフェイントから#48 一彩が豪快に決めて2点目です。

ここのジュビロの守備、まず2CBの真ん中で#14 雄大にノープレッシャーでボールを受けさせた点、そして左サイドで #22航大がボールキープして近くの#48 一彩と2人でジュビロDF1人に対しているとき、DFの人が余っていたのにカバーにもいかず、じっと#22 航大が何をするか見てしまっていた点のように、J2レベルでも守備のほころびが見えていて、今年もちょっと失点数が心配なのではないでしょうか。まあ、後者は#22 航大の不思議なフェイントでパルプンテくらってたのかもしれませんが。

後半にはいってジュビロは#50 遠藤などを投入して攻撃のしかたを変えて、サイドに大きく人数を掛けて攻めてくるようになりました。

ジュビロはもともとボール扱いが長けていて、3人でぐるぐる動きながらパスをつないでフリーの選手を作り出すのが上手いです。後半開始直後や50分のような形でサイドでフリーを作られてはピンチとなり押し込まれる時間帯が続きます。

ただそんな中でも、ファジアーノに3点目が入ります。

#8 ムークがプレスバックしてジュビロがはじいたボールが#22 航大の前にころがると、#22 航大がスピードに乗ったドリブルで長躯ゴール前へ走り込み、#48 一彩、#18 ソロモンとつないでシュート。DFが弾いたボールを#22 航大が詰める形でした。後半初めてのチャンスでの得点です。

スピードに乗ったカウンターができたこと、おとりになった#8 ムークも含め3,4人のコンビ―ネーションが上手く連携できたこと、少人数でカウンターをやりきったこと、これらは去年までのファジアーノではあまりなかった攻撃パターンです。攻め込まれたときにこういう攻撃パターンが出せることは、今後大きな武器になるでしょう。

ただ3点差となってもジュビロは攻撃の手を緩めません。

また3-0となったせいか、ファジアーノは、中盤でボールを奪取してもFWは一発で裏を狙うような動きで雑な攻撃となりボールが前に運べなくなり、さらにジュビロに押し込まれる時間が長くなります。そうなれば腐っても去年までJ1にいたジュビロです。押し込んだ状態から事故みたいなボール奪取をし、ファジDFが体制を整える前にジュビロ#42 後藤に流し込まれて、ジュビロ得点です。

ファジアーノの攻撃陣に点差があるときでも自陣ゴールから遠いところでプレーできるような上手さ、リスクヘッジができればよかったんでしょうが、そのへんはまだ若さがでたのでしょうか。

ファジアーノ2失点目は多くの人が指摘しているとおり、ショートコーナーへの準備ができていないところをつかれて、プレッシャーが遅れたところをジュビロ#50 遠藤の見事なクロスからジュビロ#42 後藤にこんどはヘディングで得点されました。後藤のマークに身長差20cmの#16 河野というミスマッチを作られたのも痛かったです。

ショートコーナーへの対応は80分ころまではちゃんとできていたのですが、最後の最後で、油断したというよりは失点して変な方向へ過集中してしまったような感じでした。(ショートコーナーが蹴られたときに、ファジのDFは驚き慌ててから走り出していた) このあたりももっと上手く試合運びができるようにならないといけない余地ですな。

そのあとはなんやかんやあるなかで試合を落ち着かせてファジアーノは1点差で逃げ切り勝利をつかみました。

この試合、リードする中で攻撃や守備でもっとリスクを減らすよううにならなければ、という課題が見えたし、また、去年と同じセットプレーのチャンスメイク、DFからの一段階バージョンアップされたロングパス、カウンターをやりきれる技術という、今年の強みが見えました。

今のファジアーノ岡山はとてもワクワクできるチームに仕上がっています。次の試合相手も清水も強敵ですが、やることやりきって2連勝で勢いにのりましょう。

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