シネマ歌舞伎『阿古屋』 at 電気館
シネマ歌舞伎『阿古屋』を見た。なんというか面白い面白くない以上に凄いものを観た感がある。
最初15分が舞台の裏側のドキュメンタリーで、本篇がプラス90分の全部で110分近い上映。
評判の玉三郎の三曲の演奏は、音楽的な良し悪しはよく解らないが、演奏する姿がとても綺麗だった。
そして、岩永左衛門ひとりだけ、生身の役者の後ろに黒子が2人つき、人形振りのロボットダンスで演じる狂気の演出よ。 科白も全部役者じゃなくて義太夫で語る徹底ぶり。元ネタが人形浄瑠璃だからなんだろうけど、それ以上にこの役がスタートレックでいうスポックやデータの役なんだと後で気づいた。
まずもって、阿古屋の登場シーンの花道の群舞がヒップホップ的。水責めをしようと出て来る竹田奴の、 歪んだ顔のメイクと、ゆーらゆら揺れる所作の狂気よ。
琴責めということで、お白州の拷問が、何故か琴、三味線、胡弓の演奏になるところは、若大将の加山雄三がギターを、裕次郎がドラムをいきなり演奏する映画と同じノリなんだろうなあ。
阿古屋の演奏シーンで、ヒトノココロが解らない岩永が、 背景で飽き飽きして居眠りしたり、 火鉢で悪戯したりする小ネタの仕草まで、いちいち人形振りでやる芸の細かさよ。
ワンピース歌舞伎とか、ピコ太郎のパロディとかも鑑みて、
歌舞伎の奥深さと自由闊達さに、あらためて
あきれる感心する次第であった。
シネマ歌舞伎は、京都東京じゃなくて気軽に歌舞伎が観られるという意味で、いい企画だなあ。
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