さて、天皇杯でしばらく間があいていたJ2リーグ戦も再開です。今回のお相手は開幕戦で引き分けたレノファ山口です。
雨の予報もあったんですが、天気は保ってくれ、昼間の焼けるような日差しも和らいだ午後6時キックオフです。
前半は前回と同じくレノファが押す展開に。レノファは隙間に走りこんではダイレクトにボールを繋いで3人目4人目と連動する攻撃で撹乱し、ファジアーノの守備はなかなかつぶしに行けません。いつもならパスが来た所に素早く寄せて相手が振り返るのを阻止するのですが、レノファはダイレクトで一旦落とすなり横にはたくなりして、また次のパスコースへと走り抜けて行くのでファール以外になかなか止めれない状態でした。ただレノファの最後のクロスの精度がいまいちで、ファジアーノはゴール前でだいたい弾き返せていたので危ない場面は《そんなには》多くはなかったです。
もう1つ気づいたのが、レノファの選手はトラップでボールを止めていない。ボールを止めずに次に走る方向へ少し弾くようにしてコントロールしていた。これガンバの選手もよくやっているんだけど、なかなかできるもんではない。レノファは、成功率が低くても、上手く行った時のメリットが大きいので(大木監督の時の京都サンガと同じ哲学だ)、運動量でチャレンジ数を増やして攻撃力を作っていた。ちなみにガンバは脚に覚えがあるせいか守備でボールを奪った直後も、これをやってて、ボールがちょっと暴れた時に五分五分で相手にボールが渡ってしまい大ピンチってことが良くあるんですが(先日の甲府戦の失点もそう)、山口は守備のクリアはクリアと割り切りがちゃんとしてまして、ディシプリンのある嫌なチームだなあという感じです。
ファジアーノの攻撃の哲学は、ボールを奪われないように、トラップはちゃんと一旦止めてコントロールして、大事に大事に運んで、敵陣深くのセットプレイの精度で押し込む、って感じで、その分引いて守る相手には手詰まり感があったんだけど、前週の天皇杯札幌戦でロングパス1本で裏を取ったら、そのままダイレクトでシュートして取る、という省エネカウンターが2本もハマったのが気に入ったのか、この試合でも一発でシュートを狙うような裏の取り方/パスがたくさんあって、なかなかスペクタクルな試合となりました。こういうちょっとした事で伸びしろが見えるファジアーノはまだまだ若いチームだけど面白いねえ。
で、お互い無得点で迎えた後半も戦術としては同じ展開でしたが、後半はファジアーノが、レノファの先を読んだパスカットを連発してレノファの攻撃がなかなか進まなくなりました。開幕戦も同じく後半からレノファの動きを読んで止めてたのを思い出しましたよ。ただ対処を覚えてたなら前半からやってくれよう。
ファジアーノの攻撃もいいところまでいくんだけど、守備の堅いレノファからゴールを割ることができません。0-0のままで90分が来るかなあという所、レノファゴール前で矢島が出したパスに大介がシュート!でなんだかごちゃごちゃしてたらゴールに入ってました。会場でのリプレイを見たら大介のシュートを弾かれた所に大介がまた走りこんでシュートして、またDFに弾かれたけどゴールに入っていました。大介のパンチの有るシュートのパワーで押し込んだ感じでしたなあ。ちょっと脳貧血がくるらい喜んでしまいました。で、まもなくタイムアップ、1-0の勝利でした。
応援も最初の頃はコアサポが声を張っても余り歌が出なかったのが、後半最後の方の面白い攻撃が続いた所ではスタジアム全部が歌い出したような、いい雰囲気が出ていました。
観客数が6試合連続1万人超えで、観客数の「チャレンジ1」は、現実味が出てきました。J2上位陣がほぼ勝ったので順位は4位から変動ありませんが、J1に向けての「チャレンジ1」も、少なくともプレーオフ圏内に入る可能性は現実味を帯びてきました。さてさて、今年のファジアーノはどこまで連れて行ってくれるのでしょうか。たのしみです。
最近のコメント