おすすめサイト:漫才における会話ルールについての考察
富山大学のウェブサイトに面白い笑芸評論を見つけた。
それは人文学部の2005年の卒論・修論にある、宮崎 園子「漫才における会話ルールについての考察」
簡単にまとめると、
まず、漫才の会話を、演者間の構造(演者1⇔演者2)と、演者と観客間の構造((演者1⇔演者2)→観客)に着目して、観客も参加した会話が漫才であるとする。
そして「会話分析」という手法で、2004年のM-1グランプリに出場した漫才師の発話と観客の笑いのタイミングを整理することで、ボケとツッコミのどこでどういう種類の笑いが発生するかを分析する。
そこでツッコミには合図としてのツッコミ、意味や解説を加えるツッコミなどがあり、それぞれ笑いが生じるパターンが違うということが示されている。
さらに、観客が発話するタイミングを示す合図としてのツッコミの逆として、観客の発話=笑いから、演者が発話の順番を取り返す技術があることも発見している。
かなり客観的に漫才の技術が分析されていて、非常に興味深い。掲載されている論文自体さほど長くないので興味がある人は是非とも読んで欲しい。
合図のツッコミという、内容は相手の演者に向いているけど、観客に笑いのタイミングを伝える発話や、その他のツッコミの分類は、先日ここで分析した漫才の視線と合わせて考えると、面白い話になりそうだ。印象だけで話すが、古典的な漫才は、合図のツッコミが多いので、視線も客に向けたままツッコミを入れているような気がする。
会話分析を使用した演者と観客(の笑い)の関係の仕方は落語に応用しても面白い結果がでるかもしれない。
| 固定リンク | 0
「おすすめサイト」カテゴリの記事
- おすすめサイト:漫才とコントの6つの違いとは?(2022.02.05)
- IRC(juggler)(2017.11.04)
- 更新情報:『数字の消息』 at 傍(かたはら)(2016.07.18)
- 第36回嘘競演が開催される(2007.03.21)
- IMifiedの新機能一時休止(2007.03.21)
「笑芸」カテゴリの記事
- 江戸家小猫師匠を観に行った。 「大須演芸場2月定席 令和5年2月5日 第一部」(2023.02.18)
- 吉笑知新 立川吉笑独演会 vol.5 (2023年2月11日) @名古屋市博物館講堂(2023.02.11)
- おすすめサイト:漫才とコントの6つの違いとは?(2022.02.05)
- 漫才とコントの違いについて(2019.10.22)
- AKB48グループの歌は演劇的というよりは演芸的である(2018.10.27)


コメント