落語は文体である
「雑談みたいな落語」について調べていたら約5年前にこんなタイトルで日記を書いていたのを思いだした。笑芸評論の方でまとめていない内容もあったんで、一部修正して再掲してみる。
【2001.03.19の日記から】
先日のNHK教育TVの日本の話芸で文治の高座が放送されたが、その演題が「源平盛衰記ひろいよみ」源平盛衰記といえば、琵琶法師ないし講談の本で、しかもそれをひろいよみでは落語になるのか?
と思ってたら、文治がよむとこれがちゃんと落語になるんだ。
ちょっと調べても、東京かわら版3月号に載ってるだけで、花緑がシェークスピアを演ったっり、志らくがローマの休日を演ったりしている。本当に落語はモチーフを選ばない。
落語を落語たらしめているのはテーマやモチーフではなく文体なのだな、と思う所以である。
比較するに、例えば漫才は現代性、同時代性が売りであるとともに制限であって、時代劇や洋物、SFをモチーフにしたものは想像し難い。漫才芝居も同様である。これらはテーマやモチーフを選ぶ「型式」なのである。
とにかく、落語は文体なので何でも取り込めるし、実際、講談や他の芸能を貪欲に取り込んできた。今は落語が古典芸能扱いで、新作については落語にかぎらずオリジナリティ至上主義が強いのであまり誰も試さないけど、まだまだ、取りこめるものが、沢山あるのではないかと、つらつら思ったりしているのである。
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