カテゴリー「映画・テレビ」の記事

2021.01.01

2020年に観た映画

あけましておめでとうございます。本年もよろしくおつきあいのほどお願い申し上げます。

新年1本目はいつもの2020年に見た映画。見た順。

  • 仮面ライダー令和・ザ・ファースト・ジェネレーション
  • カツベン!
  • 春画と日本人
  • メイドインアビス 深き魂の黎明
  • The Man Who Killed Don Quixote
  • 前田建設ファンタジー営業部
  • 新作歌舞伎 風の谷のナウシカ 前篇
  • 新作歌舞伎 風の谷のナウシカ 後篇
  • パラサイト 半地下の家族
  • ハーレイ・クインの華麗なる覚醒
  • 羅小黒戦記(字幕版)
  • 囚われた国家
  • MIDSOMMAR
  • コンプライアンス
  • AKIRA
  • キュアード
  • サーホー
  • ANNA
  • デッド・ドント・ダイ
  • がんばれいわロボコン
  • 東映まんがまつり2020(プリティ電王他)
  • 弱虫ペダル (実写)
  • Reframe THEATER EXPERIENCE with you
  • 妖怪人間ベラ
  • 劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン
  • TENET
  • 8日で死んだ怪獣の12日の物語
  • ミッドナイトスワン
  • 羅小黒戦記(日本語吹替版)
  • 映像研には手を出すな
  • 月光露針路日本 風雲児たち
  • BURN THE WITCH
  • ウルフウォーカー
  • ビルとテッドの時空旅行
  • ミッシングリンク
  • ジョゼと虎と魚たち

以上36回35本。COVID19で他の娯楽に行き難かったため個人的には新記録の回数でした。

ベスト5は見た順で『羅小黒戦記』『キュアード』『サーホー』『デッド・ドント・ダイ』『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』かな。あと『MIDSOMMAR』や『TENET』『8日で死んだ怪獣の12日の物語』も印象深かったです。

ちなみに去年の記録はこちら→『2019年にみた映画』<

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2020.09.07

reframe THEATRE EXPERIENCE with you 〔映画〕

perfume結成20年間のデータ(歌、動画、写真etc)を再構成してライブパフォーマンスにした 2019年10月の渋谷のライブを映画にしたもの。

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私はperfumeのそこまで熱狂的なファンではないので彼女らのライブは見たことがないが、 アルバムを何枚か持っていてipodでたまに聞くくらいには好きである。 またテレビの音楽番組をほぼ見ていないので、 たとえば紅白歌合戦でperfumeがどんなパフォーマンスをしたかについて、 すごいことをしたと噂に聞くだけで実は知らなかったりする。が、心地よい音楽と スタイリッシュな画像が見られるだろうと期待して映画を見に行き、その期待は 裏切られなかった。

踊るperfumeに合わせて、3人の影絵がバックで大きくなったり小さくなったりしながら 踊っている。あるいは無数の輪郭線で、あるいはポリゴンに化けて、あるいは 前、横、後から見た彼女たちの動画が同時に踊りにシンクロしている。 事前のプログラミングでないことは、服のヒラヒラまで同期していることでわかる。 見ていてとても気持ちいい。

プロジェクションだけでなく、彼女らの踊る手先の位置に合わせてスポットライトの 光線束が追いかけてくるような能動的なインタラクティブな演出も数多くある。 これらインスタレーション的でもあり、 そのままどこかの現代美術館で作品展示してもいいのではないだろうかと思うくらいだ。

印象的だったのが、舞台上でかしゆかとのっちが小型カメラで撮す あーちゃんの姿が、リアルタイムで加工された背景のなかで、3人が歌っている最中に、 カメラが客席に向くと、一瞬写った観客がそのままポリゴンとなり、 視点がそこから一気に飛び上がり上空からの俯瞰になる演出。 観客までをも《素材》にしてリアルタイムでライブの一部に巻き込む場面は、むうとうなって しまった。

途中で、20年間のアルバムタイトルとジャケット写真、ライブツアーのテーマと キービジュアルを知らないとよくわからない演出があったりするので、 perfumeファン上級者向けな映画なのは確かなのだけど、 最初にかいたとおり、心地よい音楽とスタイリッシュな画像を漠然と見に行っても 楽しめる映画だった。

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2020.01.24

映画:春画と日本人

永青文庫で開催された春画展とそのメイキングに留まらず、研究者などの言葉から平安時代から江戸明治昭和とつながる春画の歴史と取締りの歴史、そこからにじみ春画展準備でも露わになった日本の社会や文化の断面などの来し方と未来に向けた展望までを示した秀作。

《日本人は春画を知らない》というキャッチコピーはアオリでもなんでもなく、事実をそのまま示したものだった。日本では本物の春画を鑑賞する春画展が開催できていなかった。書籍では観ることができるのに大英博物館では観ることができたのに、当の日本人が春画の実物を観ることができなかったことを端的に表した言葉だ。

春画展を引き受けようという動きは、決まって最後の最後でひっくり返ってポシャる。女性からクレームがつくのではないかという恐れがあるという理由もあったが、開催された春画展の観客の半数以上55%が女性であり、春画展開催中のクレームは1件もなかった。大英博物館の 春画展開催中に開かれた、パネリストが全員女性のシンポジウムで、当時の日本の性産業に従事する女性の奴隷的な扱いにも言及しつつ、 「女性にも性の嗜みが必要だ」という発言もなされた。われわれは何を恐れている/いたのだろうか。

無修正の春画が単品で美術展で展示される事例は実は何年もまえからあった。学術出版では無修正の原画が出版されている。では春画をメインに した展覧会を妨げるものはなにだろうか。

明治維新後しばらくの間は、春画はメインストリームの1つでありつづけ、パリ万博ではパーティーで春画の早描きイベントが行わたりしていた。しかし その後明治半ばに春画は猥褻なモノとして禁止されるようになる。が春画が禁じられた一方で10年もたたないうちに入れ替わるように西洋のヌードが輸入されるようになる。ヌードは芸術で春画は芸術ではないなどという判断は、日本の近代化の中で欧米への過剰なコンプレックスが生んだ歪みではなかったか。

ちょっとくすっと笑ってしてしまったのは、《春画の性器の描き方が大きすぎるのではないか》という現代でもしばしば出される疑問が、実は、 鎌倉時代にはすでに発生していて、その鎌倉時代には《性器を普通に描いても面白くない。誇張して描くから面白いのだ》という 結論がすでにでいたりすることだ。

印象的だったのが春画展を観た女性がみな、楽しそうないい表情で永青文庫をあとにしていたこと。男性も同じくそうだった。 《性を明るくおおらかに描く文化がたしかにあった》そしてその文化は、たぶん人々をずっと幸せにするのではないかと思えるのである。

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2020.01.22

映画:仮面ライダー令和 ザ・ファースト・ジェネレーション

この映画、冬休みに向けた仮面ライダーゼロワンと仮面ライダージオウの小さなお友達向けの映画なので、勢い重視の緩めの設定の映画で、そこもいつもどおり面白かったんだけど、ゼロワンのテレビ本編と同種の興味深い設定や演出があって、そっちの面でも面白く見ることができた。

ゼロワンのテレビ本編は、基本設定にヒューマギアというシンギュラリティを超えたロボットを材料に、ロボットに心や自我は生じうるかという、ロボット刑事K以来の石ノ森章太郎のテーマが組み込まれていて、それだけでワクワクしてしまう。そこにヒューマギアと人間がともに笑える社会を目指すゼロワン陣と、ヒューマギアを恐れ規制しようとする人間側の組織エイムズ、人類の絶滅を使命とするヒューマギアの絶滅迅雷.netの三者が三すくみで対立するところ、人類とヒューマギアの分断と対立を煽る絶滅迅雷.netに対して主人公の飛電有人に「悪意のある偏ったラーニングがそうさせたのだ」と言わせる演出。これは現実の戦争のタネとなっている民族主義や偏狭なナショナリズムに対してかなり意識した演出をしていると感じている。

で、今回の映画、ジオウの設定を上手く使って、テレビのゼロワンの世界とはまた違う世界を舞台にしていて、そこではヒューマギアと人類が全面対立する戦争状態となっており、人類はかなり劣勢なレジスタンス活動を行っている。人間が少数派で抹殺されるべきテロリストとして扱われている。この戦争の悲惨で泥まみれな面を描いているところがまず興味深い。

そしてヒューマギアの反乱のきっかけが、《奴隷的な無報酬の労働に対する反乱》というのも、なかなか現実に対する皮肉が効いている。

歴史観について示される《どんなに不都合でも過去は変えられないが、ここから始まる未来は変えられる》というジオウのメッセージ、タイムジャッカーの《仮面ライダーは悪の兵器として作られた》という問いかけに対するゼロワンの《それをどう使うかは俺たちが決める問題だ》など、現実の歴史に対する諸運動への問いかけと捉えて面白い議論ができる演出である。

ま、後半の、ヒューマギアと人間の融和派であるゼロワンの勝利へ終息する風呂敷のたたみ方は、大雑把で強引で力技な解決なので、映画ではそれ以上は深くは突っ込まれてないんだけどね。子供向けだからそこはそんなもんでも良いかなと思う。

現実の状況を物語に反映させただけかもしれないが、いろいろ深く考える切っ掛けになりうる良い映画だと思った。

すこし話がそれるが、昨年のラグビーワールドカップの時期によく語られた《ラガーマンは紳士である》という言葉があるが、これは半分だけ真実で半分は不正確である。正確に言うなら《ラガーマン(のように鍛え上げられた人間)は、常に紳士であろうとし続けなければいけない。さもなくば容易に暗黒面に落ちるから。》という趣旨なのである。

同じように、我々は常に仮面ライダーのようにあろうとし続けなければならないのではなかろうかと思うのである。

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(2020-01-13記)

 

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2020.01.13

映画:カツベン!

たぶん奈良の片田舎、誰もが何かしら悪いことをしないと生き延びられなかった時代、活動写真の興行と活動弁士を巡って 人々があがきまわるコメディ。

ステレオタイプな登場人物が芝居がかった行動と芝居がかったセリフをやりとりする、 まさに無声映画みたいなドタバタのハチャメチャなコメディを、ワクワクしながら見せてもらった。

「観客は映画を見に来てるのではない、弁士を見に来てるのだ」と自信満々の茂木、 「映画はフィルムだけで完成しており弁士は余分な説明を加えているだけ」と嘯く山岡、 青木館のピンチに燃え残ったフィルムを四苦八苦してつないだデタラメな映画を弁士の説明で作品にしてしまう国定、 三者三様の活動弁士に対する取り組みは、どれが正しい/間違いというわけでもなく、 それぞれが真摯な態度であり、それゆえ彼らが紡ぐ物語は須らく骨太の物語となる。

最初から最後まですれちがいを続ける梅子と俊太郎も良い関係である。 直接的な言葉の表現は1つもなく、しっかり思いを確認したわけでもないのに、2人の気持ちははっきりと観客に伝わってくる。 それこそ《絵の力》である。

琴子の悪女ぶりも良かった。自分の欲望に素直に、美意識高く行動する琴子。それでも手に入らない俊太郎にしたキスは キャラメルの味がしたのだろうか。

良い人は全然でてこないが楽しい良い映画だった。

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2020.01.01

2019年にみた映画

あけましておめでとうございます。本年もよろしうおつきあいの程おねがいもうしあげます。

さて新年1本目は毎年恒例昨年2019年に見た映画リストです。見た順です。

  • 仮面ライダー平成ジェネレーションズ
  • ジョニー・イングリッシュ
  • ファーストマン
  • アクアマン (2回)
  • アリータ
  • スパイダーバース
  • モータルエンジン
  • キャプテンマーベル
  • 名探偵ピカチュウ
  • ハイライフ
  • プロメア (2回)
  • MIB インターナショナル
  • 鷺娘
  • 君と波に乗れたら
  • 劇場版パタリロ
  • 天気の子
  • この素晴らしい世界に祝福を 紅伝説
  • HELLO WORLD (2回)
  • アド・アストラ
  • ジョーカー
  • ルパン三世 THE FIRST
  • シティーハンター 史上最香の作戦
  • ヒックとドラゴン 聖地への冒険
  • この世界のさらにいくつもの片隅に

24本27回とわりといいペースで鑑賞していました。

ベスト3は順不同で、『スパイダーバース』『HELLO WORLD』『この世界のさらにいくつもの片隅に』。娯楽に振り切った、『アクアマン』『プロメア』『パタリロ』も捨てがたいです。『ヒックとドラゴン』や『元気の子』『名探偵ピカチュウ』のようなウェルメイドな作品にも多く出会えました。

訳が分かんなかったで賞は、『ハイライフ』『アド・アストラ』の2本でした。

ことしも面白い良い映画とたくさん出会えますように。

ちなみに去年の記録はこちら→『2018年に観た映画

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2019.04.15

シネマ歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』

シネマ歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』見てきました。とても良かった。野田×歌舞伎なんで、本体は言葉遊びやメタな発言が多いまさに楽しい《贋作》で、でもちゃんと安吾のテーマで終息させた。しかし、更にその上に《救い》をのせて来るとはっ!凄いなあ。最後ちと泣いてしまった。

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『夜長姫と耳男』や『桜の森の満開の下』などの坂口安吾の小説は高2から高3にかけてむさぼるように読んで、自分の美意識の根っこに刺さっているのだ。今回それをまた確認できた。

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2019.01.16

2018年に観た映画

年明け恒例の2018年に観た映画は以下の通り。

  • 京鹿子娘五人道成寺
  • バーフバリ2 王の凱旋
  • グレイテスト ショウマン
  • 空海
  • シェイプ オブ ウォーター
  • ブラックパンサー
  • ゆれる人魚
  • ヴァレリアン
  • レッドスパロウ
  • レディ プレイヤー1(2D字幕、IMAX3D吹替)
  • ランペイジ
  • ゴジラ 決戦増殖機動都市
  • リズと青い鳥
  • ニンジャバットマン
  • BLEACH
  • ペンギンハイウェイ
  • カメラを止めるな
  • 未来のミライ
  • 銀魂2
  • 若おかみは小学生
  • 億男
  • ゴジラ 星を喰う者
  • 来る
  • ア ゴースト ストーリー

25回24本で数は例年並みでした。

ベスト5ば観た順で「ヴァレリアン」「レディプレイヤー1」「ランペイジ」「リズと青い鳥」「ニンジャバットマン」かな。「バーフバリ」の迫力は別格だったし、「ペンギンハイウェイ」「カメラを止めるな」「若おかみは小学生」のようなウェルメイドの映画も多かった。

ちなみに去年の記録はこちら→「2017年に観た映画

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2018.11.05

【ネタバレあり】映画『億男』追補

「映画『億男』@路傍亭」の記事の続き》

『億男』の感想の記事を書いた後でパンフレットを読んだら、あの記事の感想や疑問の答え合わせみたいな内容がたくさんあったのでメモがわりの記事。

「ぼくのひとつの目標は最後まで退屈せずに観せることだった」
(監督:大友啓史)

これは監督の策にまんまとはまって2時間退屈しなかったなあ。

そして《陳腐な感想》については、

「お金の物語には(そもそも)結論が出ているんですよね。幸せって、お金だけじゃないという結論が。」
(監督:大友啓史)

と、そもそも異論とかそれ以外のものを描く訳ではなかったということなのだ。

「九十九もまだお金の全容を理解していない。今もまだ「お金が何なのか?」を探している」
(脚本:渡部辰城)

そして「お金が何なのか」の正解を示したものでもない。

九十九の「夢になるといけない」対象は何かと、エンドロールについては、 答えは書いてなかったが、以下の主役2人の発言がヒントとなるのではないか。

「昔はしょっちゅうつるんでいた友達でもなかなか逢わなくなって、年に一回とか、数年に一回とかになる。そこはリアルな感じがします。九十九と一男もそうだと思うんですよ。」
(佐藤健 as 大蔵一男)
(九十九は)「つまり二巡目の旅」
(高橋一生 as 古河九十九)

エンドロールで私が見逃していたのは、多分、あのモロッコは物語上でいつ時点の モロッコか、ということだ。大学時代の旅行の思い出のアルバムと判断して 漫然と見ていたが、あれ、ラストシーンで九十九が旅立った先がモロッコで、 そこで一男と再開した姿だったのかもしれない。(漫然と見ていたので 確証がないが。)

《かつてのバイカムの仲間との関係が夢の如くに消えてしまった》ようなことが一男と九十九の間にないよう、祈り、距離を取る姿があの「夢になるといけない」という つぶやきなのだろう。

そして、志らくがインタビューで、芝浜の夫婦の関係性が、映画では一男⇔万左子と一男⇔九十九の2つの関係性に組み直されてたとし、最後は一男と万左子の幸せとは何かに持っていったと指摘した点、実は、一男と九十九の幸せについてもエンドロールで示されていたのではなかろうか、というのが今の所の私の推測である。

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2018.11.04

【ちょっとネタバレあり】映画『億男』

お金に振り回される人々をエキセントリックに次々と描いて2時間退屈しなかった。

高橋一生や佐藤健の演技はもちろん良かった。北村一輝の関西弁のヤな親父 のエキセントリックさがインパクトあったなあ。藤原竜也のカリスマの怪しげさや、沢尻エリカの静かに狂ってる 状態も強烈だった。

ただ、要所要所で挿入される九十九(高橋一生)が演じる芝浜が示唆的ではあるものの、 「お金の価値は~」とか「お金で変えないモノが~」という陳腐な感想に 回収される以上のモノはでてこなかった。いや娯楽作品だからいいんだけどさ。

それとラストで九十九がつぶやいた「夢になるといけない」の《夢にしちゃいけない対象》は何なのかという謎が 残っている。

ネットではエンディングが意味深だったという感想がいくつもあって、 私がなにかを見逃してるのかもしれない。

●追補あり→《映画『億男』追補》

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