『先生、これって効きますか? 1』(永田礼路):コミティア134
『螺旋じかけの海』の永田礼路さんの作品。WEB投稿を冊子にまとめたものだそうです。
大学教授の論文捏造で失職した主人公がエセ科学で儲けようとしては失敗するドタバタコメディ。その過程でエセ科学商品がどのような売り込み方をし、どこをごまかしているのか、薬機法にかからないためにどのようなテクニックをつかっているか、などが面白おかしくわかりやすく描かれている良作です。「ひたすら匂わせて客の思い込みに責任転嫁させるのがミソだ」「データをこじつけまくって何かつっこまれたらこれは未科学だ!て言えばいい」とかのパワーワード(笑)を頻発して笑わせてくれます。
ただこの一見ふざけたような表現も、ある企画がボツったときの編集さんの「普通の人は科学に興味ない」という言葉を永田さんが重く感じ取ってどうやったら一般の人にこのようなテーマを読んでもらえるかという試行錯誤の結果とのこと。
漫画自体は「永田礼路さんのpixiv」で読めますが、冊子版には蛇足的解説としてさらに詳しい説明がついていてちょっとお得です。
コミティア134で入手した本はこちら→コミティア134で入手した本 - 路傍亭@はてなブログ
※2月21日開催予定だったコミティア135は、残念ながらCOVID19対策で中止となってしまいました。ワクチン接種が行き渡るなどして、このような楽しい本と出会えるイベントが滞りなく開催される時が早く来ますように。
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