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2019年4月の記事

2019.04.25

ファジアーノ岡山:観客を増やすには物語が必要

ファジアーノ岡山の観客動員数が伸び悩んでいる。開幕戦は9000人台だったが、それ以降は7千人台かそれ以下である。

サポータからは《強くなって勝たないと観客は増えない》ナイーブな意見が出ているが、単純に《勝てば観客が増える》訳ではないことは、クラブの分析が過去の分析に基づいて分かっている話である。

例えば現時点での記録である1万5千人を超えた2016年の最終戦は、7試合勝利無しで迎えた試合であり、決して勝ち続けたから1万5千人集まったわけではない。それまでの記録であったセレッソ大阪戦やガンバ大阪戦についても《ファジアーノ岡山が強くて勝ち続けていて、セレッソ大阪/ガンバ大阪にも勝てそう》だから観客が集まったわけではないのは自明であろう、

それぞれ1万人以上集まった理由は個別にあって、共通する法則についてはなかなか決定的なものがわからないので、ファジアーノ岡山に限らず各クラブ苦労をしているわけである。

とりあえず分かっている法則の1つに《物語があると人が集まる》ということがある。

2016年最終戦は2つの物語があった。1つ目は「勝てばプレーオフ進出、負けるとプレーオフに出れない可能性がある試合」、2つ目は「Challenge1平均観客数1万人に対して、満員でギリギリ届くかとどかないかという試合」である。勝てない試合が続いていてもこういう物語があれば観客は増えている。

セレッソ戦やガンバ戦は、アウェイサポータが多いのもあるが、日本代表や有名な選手を生で見られるという物語があった。

勝ち続ける強いチームには、《昇格》《優勝》といった物語がつきやすく、たいがい自チームに日本代表やそれに比する選手がいて、見に来るだけで物語が生じやすい状況であることが、《勝てば観客が増える》というナイーブな信念の素なのでしょう。

まあ、どんな物語が《ウケる》物語かというのに決定的なものがないので、今のところ試行錯誤を数多く行ってウケた物語を大事に育てていくしか無いのが現状で、そこに苦労しているわけなんですが。

試合内容の物語は、《勝っても負けてもこれが俺たちのサッカーだ》と言えるものを作るには時間も手間もかかるので、ここでは置いとくとして。

ファジアーノ岡山は、《ファジフーズを食べにいくと楽しい》という物語で1つ成功して観客動員を増やし、いま次の物語を模索しているところである。ファジフーズエリアの試合前のDJとか手応えのありそうなものもあるけど、なかなか決定打まではいっていない。先日の肉フェスのボディービルダーショーとか面白い試みだとは思うんだけどねー。

いままでウケた物語からバリエーションを考えるなら、例えばChallenge1について、2016年最終戦のブーストは平均1万人が具体的に見えたからと考えると、中間地点でなにか目標を示す。たとえば夏休み中に通算15万人を目指したChallenge1活動をするというのも1つの手でしょう。そいういうのに使えないかなという意味でもこんなサイト『ファジアーノ岡山 CHALLENGE1への道のり 2019』を作ってみたりしました。

例えばBリーグで、チアの他に《応援するアイドルの卵》を置いて、一緒にクラブを応援しながらアイドルの成長も応援するというAKBっぽい物語を仕掛けているところが増えています。ファジアーノも、少し前にミサッキー桃瀬美咲をクラブ応援マネージャーにして一定の手応えがあったんですが、スタッフのマンパワーが足りなかったのか、だんだんステージが放置気味になってたのが残念でした。

この応援アイドル、アイドルを応援する男性という効果の他に、女性の観客のファッションコーディネートの見本になるという効果があって、当時のスタジアムにはミサッキー風のファジアーノユニフォームを使った可愛いコーディネートの女性が増えたものでした。ファッション見本という意味では、男性向けのカッコいいコーディネートを提案するのもいいかもしれません。(Bリーグは男性向けファッションコーディネートも手をつけてますし。)たとえば児島のジーンズと組んでもいいし、カンコー学生服と組んでもいい(どんなコーディネートのになるんだろうか?!)竹田忠嗣がまだファジアーノにいたならキスマイ呼んでコーディネートショーをしても良かった(笑)スタジアムに行くことがある種のファッションの先端になるという物語を作る手です。

我々サポーターもできるだけ格好いいファッションコーディネートで、コンゴのサブールみたいになって、スタジアムに行く人間格好いいみたいな雰囲気をつくればいいのかもしれません。

つらつらと、まとまりまく書きましたがファジアーノ岡山をいろいろ楽しくするチャレンジは、クラブにもお願いしたいし、1サポーターとしていろいろ考えやってみたいと思っています。

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2019.04.21

デットマール・クラマー氏の言葉

先日の書評でデットマール=クラマー氏の発言を引用した下りがある。その発言は私が70年代の小中学生の時に読みふけった、サッカー日本代表が東京オリンピックに向けて強化しメキシコオリンピックで銅メダルを取るまでを描いた子供向けの新書に書いてあったもので、私の記憶に拠れば、中学生レベルとも評された当時の日本代表に授けられた基本中の基本の3原則でありそれは以下のようなものであった。

  • ルックアラウンド(look around) 周りをよく見る
  • シンクビフォー(think before)  あらかじめ(行動を)考えておく
  • ミートザボール(meet the ball) ボールを正確に蹴る
この3原則は私のサッカー競技だけでなく、今でも日常の人生訓にしているくらいである。

ところが、先日の書評を書いた後で、あらためて確かめてみたら、クラマー氏が日本代表に授けた原則は、内容的にはおおむね同じだけれど、形が違うものであった。
それは4原則で内容は以下のとおり。

  • ルックアラウンド(look around) 周りをよく見る
  • シンクビフォー(think before)  あらかじめ(行動を)考えておく
  • ミートザボール(meet the ball)  ボールは迎えに行く
  • パスアンドゴー(pass and go) パスを出したら走る
で私がミートザボールとして覚えていた《ボールを正確に蹴れ》については、4原則のさらに前、練習初期からクラマー氏が日本代表に言い続けた言葉
  • ゲナウシュピーレン(genau spielen) 正確にプレーする。
がそれに該当する模様である。私の記憶違いなのか、あるいは子供向けなので雑にまとめられた不正確な本だったのか、今からではよく分からない。

ま、間違っていたが《クラマーさんの言葉》という意味ではおおきくはずれてはいなかったわけで(^^;;、新たにわかった4原則+1もそのまま人生訓として使える 内容なので、自分の中でバージョンアップした人生訓として、引き続き使うことにしよう。これもパスアンドゴーだ。

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2019.04.20

熊本ヴォルターズB2西地区優勝

4月19日B2リーグ31節対広島ドラゴンフライズ戦に勝利して、熊本ヴォルターズはB2西地区優勝とB2プレーオフセミファイナルのホーム開催権を獲得しました\(^o^)/

3年前のBリーグが始まる直前の熊本地震の時には存続が危ぶまれる状態だった。その状態の中でもヴォルターズの選手、スタッフは被災地の支援活動に走り回ってくれていた。9月に開幕を迎えたリーグ初年度は最終戦でプレーオフまであと1勝届かず、2年目は西地区2位のワイルドカードでプレーオフ進出、入替戦で3点差で昇格できず。そして3年目の今シーズンは1試合を残して西地区優勝を決めた。経営方面も3年連続黒字決済(わずかではあるが)をつづけている。観客動員数は平均2千人を超えており、B2で1位2位を争っている。

震災の逆境を糧に、2年間のあと一歩の悔しさを糧に、熊本ヴォルターズは着実に成長をつづけている。

願わくば、B2プレーオフを勝ち進み、悲願のB1昇格あらんことを。

B1昇格後は、さらに高いハードルが待っているに違いないが、それはさらなる成長への糧になるに違いない。

Go,Volters.

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2019.04.15

paypayでタクシー支払い

北上タクシーがpaypayの支払いを導入していたので使ってみた。

Taxi

手順は、

  1. 車内に掲示されたQRコードをpaypayアプリで読み込む
  2. 自分で金額を入力する。
  3. 入力した金額をドライバーさんに確認してもらってから支払う。

という手順でした。これならタクシーのハード的な改造がないので、導入のハードルは一段階低いですな。レシートも普通に貰えました。クレカでの支払いよりもドライバーさんの手間が少なそうだし、これは良いのではないかな。

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シネマ歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』

シネマ歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』見てきました。とても良かった。野田×歌舞伎なんで、本体は言葉遊びやメタな発言が多いまさに楽しい《贋作》で、でもちゃんと安吾のテーマで終息させた。しかし、更にその上に《救い》をのせて来るとはっ!凄いなあ。最後ちと泣いてしまった。

Sakuranomorino

『夜長姫と耳男』や『桜の森の満開の下』などの坂口安吾の小説は高2から高3にかけてむさぼるように読んで、自分の美意識の根っこに刺さっているのだ。今回それをまた確認できた。

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2019.04.12

熊本ヴォルターズがB2西地区優勝へマジック3

熊本ヴォルターズが4月5日6日の島根スサノオマジック戦に2連勝して、B2西地区首位に返り咲いた。

本日4月12日時点のB2の順位表は以下のとおり。(クリックすると大画像)

20190412-b-league

熊本ヴォルターズは残り4試合で、それぞれのハードルに対して以下のマジックが点灯している。

プレーオフ進出 マジック2
対象:ファイティングイーグルス名古屋
西地区優勝 マジック3
対象:島根スサノオマジック
プレーオフ初戦ホーム開催 マジック4
対象:群馬クレインサンダーズ

これを見れば分かる通り、勝ちを1つづつ積み重ねれば、1つづつB1昇格へのハードルが下がっていく大事な4試合となっている。4勝すれば他クラブの成績に関係なくプレーオフ1回線をホームアリーナで、それも改修が終わったばかりの熊本県立総合体育館で迎えることができるのである。プレーオフ1回戦を勝ち抜けば無条件でB1への自動昇格が待っている。

さあ4勝して熊本でプレーオフを迎えよう。そして勝ち抜いてB1昇格を決めよう。GO! ヴォルターズ。

 

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2019.04.10

『相手を見てサッカーをする』(岩政大樹)

岩政先生の『相手を見てサッカーをする』を読み終わりました。


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サッカーのいろはの《ろ》くらいをを説明する教科書。サッカーをやったことのない初心者でもよく分かるように上手に構成されています。


まずは選手の立ち位置(※物理的な)について《攻撃とは何か/守備とは何か》という表裏一体の大原則を示しています。
そして、そこから《守備時はどういう立ち位置にいるべきか》《攻撃時はどういう立ち位置にいるべきか》というこれもとてもシンプルな原則2つに落とし込みます。その原則で、立ち位置を決めるには、ゴールと相手と自分の場所を見ておくことが大事であるということが示されていて、第1章の初っ端でもうタイトルの《相手を見る》ことの必要性が説明されています。さすが岩政先生、もったいぶった出し惜しみをしません。この原則は非常にシンプルかつ当たり前で納得できるものです。(内容は別に書いてもいいくらいシンプルなんですが、まあ本を買って読んで確かめてください。)最初読んだときはこんな当たり前のことから始めて大丈夫なのかと心配になったくらいです。

しかし心配ご無用。
つづく第1章の後半では、センターバックや、サイドバック、ボランチ、ストライカーなど、ポジション毎にどういう立ち位置をする必要があるかを、そのシンプルな原則を基に導き出します。導き出される結論は、サッカーをある程度知っている人ならよく知っている立ち位置なのですが、それに至る論理的筋道がこんなシンプルな原理から導きだせる/説明できるということに非常に知的好奇心をくすぐられました。バラバラに覚えていたセオリーが一気に体系化して頭に入ります。これは初心者でも容易に頭に入るのではないでしょうか。

そして圧巻の第2章。『システム上の急所を知る』と題した第2章で、4-4-2とか4-3-3とか3-4-3とかのシステム毎にどこが攻守のせめぎあいの急所になるかを、第1章で示した攻撃や守備の立ち位置の原則から導き出して説明します。これも急所の場所だけ見るとわりと当たり前の結論なのですが、どういう原則でそこが急所になるかを知った上で見ると、その急所をどう攻めるべきか/どう守るべきかが見えてきます。例えばCBが観音開きしていても、ビルドアップが上手くいくときと上手くいかないときがあるがそれは何故か、どこを見るべきかが理解できます。これをざっと読んだだけでも、試合を見たときに立ち位置の良否の見え方がずいぶん変わりました。
かなり幅広くシステムを解説したあと、第2章の最後では、最近のトレンドのハーフスペースや5レーン理論がなぜ有効かを、この攻撃と守備の原則から説明しています。これも納得の解説で、まるで加減乗除の四則演算から説き起こして相対性理論を証明されたような驚きの(ちょっとオーバーか(笑))解説です。

第3章は、岩政先生が実戦でどういう駆け引きをしてきたかの経験談なのですが、それに、攻撃/守備の原則を踏まえて、相手と岩政先生とが互いにどう考えて/見て/判断して行動したかという情報が加わることで、駆け引きの理解がぐっと深まりました。

以上、ざっと内容を概観しましたが、この本、相手をよく見て自分の立ち位置と行動を考えようというこの本は、かのデットマール・クラマーさんが、1964年の東京オリンピックに向かって強化する日本代表サッカーチームに授けた基本中の基本の3原則の最初の2つ《ルックアラウンド》《シンクビフォー》を、現代サッカーの文脈のなかで、具体的な戦術に落とし込んだような本だと思いました。いろはの《ろ》くらいの話でもこういう戦術の話までたどり着くのです。そして、本の中で岩政先生も触れているように、その先には選手の個性や判断でどうにかしなければならない、更に高度な世界が待っているのです。奥が深い。

ちなみに、私はこの本をこう理解したけど、4月7日の平畠会議で岩政先生は、この本の発想を鹿島の上手な選手の行動の中から見つけ出したと語っていた。ブラジルのエッセンスのサッカーから見出したサッカーの基本は、ドイツのサッカーの基本にも通じるものがあるのだろう。

とにもかくにも、平易な言葉とシンプルな原則でサッカーの見方/やり方を深く変えてくれる本なので、初心者から、そこそこサッカーを知ってると思う人まで、とりあえずおすすめできる本でした。

 

 

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