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2007年9月の記事

2007.09.23

ホリイの落語狂時代 第11回(東京かわら版9月号)

堀井憲一郎が東京かわら版に連載しているエッセイ。

前回まではやくたいのない印象批評だったんだが、今回から「同じ噺を噺家さんたちはどう演じ分けてるか大研究」初回は「明烏」の巻。

かわら版の狭い紙面に展開速度の違い(メルクマールな場面の出現時刻の違い)や大門に縛られているやつはいつからいるかといったクスグリの比較やら。

各噺家がどこに力を入れて演っているかが見えて面白い分析になってる。

本人は「こんな企画つづくかどうか」といっているが、これは是非とも続けてほしいもんだ。

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2007.09.15

なとりパフォーマンスフェスティバル "ナッサイ"(8月12日)

もう1ヶ月以上も前のことだが、8月12日に名取市の文化会館で行われた、「なとりパフォーマンスフェスティバル “ナッサイ!”」を見てきた。

一番のお目当ては東方落語会だったが、今回も川野目亭南天の「ふるまい酒」だった(笑)今野家なにも・かにもの前説みたいな漫才もグダグダだったが客いじりが楽しかった。

同じ和室で行われた大道芸は、マサヒロ水野のジャグリング。マサヒロ水野は昔、TVジョッキーでビルの上から長い紐のけん玉を成功させて白いギターをもらった人。その放送はなんとなく覚えていた。マサヒロ水野は見てくれはちょっとさえないし、ジャグリングの技のキレは余り無いし(素でなのか演出なのかは分からないが)だが、客いじり、特に子供のいじり方、のせ方が上手くて楽しかった。フツーのシガーボックスのバランス芸だけど、マサヒロのバランスの方じゃなくてアシスタントの5歳くらいの女の子がボックスをちゃんと受け取れるかの方をハラハラと見てしまった。

午後の大道芸ワークショップは同じくマサヒロ水野のけん玉の体験。大人も子供も混じって15人くらいでけん玉を楽しんだ。マサヒロの客いじりの楽しさに乗ってしまって予定時間をオーバーして2時間くらいけん玉をし続けて、膝が笑いそうになってしまった。ずいぶん楽しかったので後日、自分でけん玉を買ってしまいましたよ。

3階の大ホールではパフォーマンス集団白Aのノゾキミシアターをやっていた。大きなタンス2つ分くらいの箱にのぞき穴が4つ開いていてそこから中のパフォーマンスを覗き見するといった趣向。片目で覗いているので、映写機の画像と実際の人間の区別がつきにくく幻想的な雰囲気に。さらに演者と観客の距離が近いので、風を吹き付けられたり、飴玉を渡されたりと、見るだけじゃなく体感する演劇だった。テント演劇的な実験にも思えた。

このすべて無料のフェスティバル、結局まるまる4時間くらい堪能した。いい企画だった。

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2007.09.12

落語の談話分析の論文について

早稲田大学の論文、紀要等を検索するサイトを見つけたので落語で検索してみた。→検索結果:落語
落語の言語学等で知られる野村雅昭の論文などがヒットする。

談話における「話の逸脱」と「修正」 : 落語『厩火事』を例に」「談話資料としての落語-『火焰太鼓』を例として-」「発話機能からみた落語の談話構造」については談話分析の実例が出ていて、どのように分析するのか参考になる。同様の手法で漫才の分析が可能であろう。(漫才の談話分析でグーグル検索するとヒットする論文があるが残念ながら中身が確認できない。)

野村が引用するポリー・ザトラウスキーの発話機能の分類(1.注目要求、2.談話表示...)を利用すると、漫才の型ボケとツッコミを語るための厳密な述語として、あるいは「漫才の分析」で扱ったフリやウケなどの述語をより一般的なものとすることができると思う。

他にも類似の論文等があるにちがいない。こういう先達の考察を幅広く調べてみる必要があるなあ。

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2007.09.10

サッカー:富山県民クラブチーム誕生

現在、日本フットボールリーグ(JFL)で活躍している「YKK APサッカー部」と北陸電力サッカー部「アローズ北陸」の2チームを母体とした新チームを誕生させて、富山県全体で盛り上げていくことが最も望ましいと考え、2社の協力を要請するとともに、県内企業の方々にも本構想について協力を要請してまいりました。 (中略) 本日、JFLより、2008シーズンからの2チームの統合のご承認をいただき、いよいよ本構想実現に向け具体的な一歩を踏み出すこととなりました。

「富山県民サッカークラブチームの立ち上げについて」社団法人 富山県サッカー協会 平成19年9月10日.

JFLの北陸の雄、富山県の2チームが合併し、県の協会と企業が一枚岩となって後押しをするとは、これは強力なクラブができたもんだ。いまからだと最短でも2009年度昇格だが、かなり有力な候補になるのではないだろうか。現在、YKKが3位、アローズが5位で実力的には文句なし。

遠征しづらい所にクラブができるのは痛し痒しだが、遠征の楽しみが増えるのも確か。富山はどんな盛り上がり方をするのかな。J2にあがって来るのが楽しみだ。

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はてなダイアリーを始めてみる

はてなの色々な機能が面白そうなので、アカウントを作ったので、ついでにはてなダイアリーを始めてみた。→「路傍亭@はてな

当面は身辺雑記は「はてな」の方に、少し長めの文章はこの「ココログ」の方にという住み分けにしてみようと思う。

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2007.09.01

ZDNet Japan Blog 間違い蘊蓄 -SPAMとspamとMONTY PYTHON-

ZDnet Japan Blogに「ITセキュリティー下学上達:スパムの語源、今後のスパム、spam、スパム」という記事が投稿されたが、内容に一目みて判るような簡単な間違いがたくさんある。
これを訂正をしておかずにおいて、間違った説が流布して混乱すると嫌なので、当該記事にトラックバックを送ってこちらに訂正を載せることとする。

大きな間違いは以下の3つ。
■モンティパイソンがバンド。

英国のバンドであるモンティ・パイソンが出演した番組で、「スパム」を連呼していたことで。

■プログラム言語のパイソンとモンティパイソンは関係がない。
ちなみに、プログラミング言語のPyson(パイソン)とは無関係である。しかし、故意に関連つけて冗談を効かすスパイスとしても使われる。

■迷惑メールのスパムの語源はハムのスパムの広告。
電子メールによる無差別大量送付による迷惑な行為となるが、紙によるダイレクトメールに対しても、スパムと呼ぶ。つまり、スパムはインターネット以前から存在する。
紙による広告を各家庭に配布する宣伝行為は、古典的な営業方法だが、その宣伝に使われた広告製品が、なんとSPAM(スパイス入りハム)だったのである。アメリカの家庭に配られる広告チラシに、しばしばSPAMが載っていた。

読み返すと日本語そのものが変だ。さらにプログラム言語のパイソンはPythonが正しい。

それぞれWikipediaを参照するだけでも間違いだということが判る。
モンティ・パイソン - Wikipedia

モンティ・パイソン(Monty Python)は、イギリスの代表的なコメディユニット。

Python - Wikipedia
イギリスのテレビ局 BBC が製作したコメディ番組『空飛ぶモンティ・パイソン』にちなんで名付けられた。

スパム (メール) - Wikipedia
語源は、缶詰の "SPAM" が、モンティ・パイソンの作品(ホーメルのCM)の中で「同じような物の繰り返し」という意味で使われてしまったことだとされている。

Wikipediaは必ずしも正しいわけではないので他の根拠も示しておく。

モンティパイソンがコメディグループであるというのは、『モンティ・パイソン大全』(須田泰成)などの文献を見るまでもなく常識に近いものである。モンティパイソンのメンバー(パイソンズ)を6人とするのか、ニールイネス等も含めるのかは意見の分かれるところであるが、「フライングサーカス」やライブ等でコアの6人がバンドを組んで演奏をしたことは1回も無い。(いったいジョン=クリーズがどんな楽器を弾くというのだ?!)

パイソンズが関わったバンドというと、エリック=アイドルとニール=イネスが作った(もともとは架空の)バンド「ラトルズ」がある。記事の著者はこれと間違えたのではないだろうか。

言語パイソンについては、公式サイトで名前はモンティパイソンにちなんで開発者がつけたと明言している

Pythonの紹介 - 日本Pythonユーザ会

Python の開発は、1990 年ごろから開始されています。開発者の Guido van Rossum は教育用のプログラミング言語「ABC」の開発に参加していましたが、ABC は実用上の目的にはあまり適していませんでした。このため、Guido はより実用的なプログラミング言語の開発を開始し、英国 BBC 放送のコメディ番組「モンティ パイソン」のファンである Guido はこの言語を「Python」と名づけました。

General Python FAQ -- Python Programming Language -- Official Website

この話はパイソン言語を知っている人には有名な話だと思う。この記事の著者は、何を根拠に、どこを調べて「無関係」と断言したのだろうか。不思議である。

迷惑メールのスパムの語源については、インターネット上の約束事を定めるRFC2635番に以下のようにフライングサーカスの例のスケッチ(コント)が語源であると明言してある。

RFC 2635 : DON'T SPEW - A Set of Guidelines for Mass Unsolicited Mailings and Postings (spam*)

The term "spam" as it is used to denote mass unsolicited mailings or netnews postings is derived from a Monty Python sketch set in a movie/tv studio cafeteria. During that sketch, the word "spam" takes over each item offered on the menu until the entire dialogue consists of nothing but "spam spam spam spam spam spam and spam." This so closely resembles what happens when mass unsolicited mail and posts take over mailing lists and netnews groups that the term has been pushed into common usage in the Internet community.
大規模な迷惑メール配信や迷惑ネットニュース・ポストを指して用いられる用語「spam」は、映画/TVスタジオのカフェテリアで演じられたモンティ・パイソンの短編集に由来する。その短編では、会話のすべてが「spam spam spam spam spam spam and spam」になってしまうまでメニューにある品目それぞれが「spam」という言葉に乗っ取られてゆく。この短編が、大量の迷惑メールや迷惑ポストでメーリングリストやネットニュースグループを乗っ取られたときの有り様とあまりによく似ていることから、この用語はインターネットコミュニティで一般的に用いられるようになった。

スパムという言葉が使われ始めた頃の当事者が複数関わって定めた文書である。これ以上の根拠はない。これだけで用が足りる。以下補足。

実はスパムの語源がスパム社のCMであるという説は今まで何度か流布しているが、内容は「スパム社のCMで「スパム、スパム、スパム…」と連呼しているのにちなんでスパムと名付けられた」というもので、明らかにフライングサーカスのスケッチが誤解されて伝播したものである。(例)

ちなみに私はスパム社のCMを何度か見せてもらったことがあるが、「スパム、スパム、スパム…」と歌うCMは無かった。もし「スパム、スパム、スパム…」と歌うCMが(フライングサーカス以前に)あるという資料をお持ちの方がおられましたら、パイソン研究上重要なポイントとなりますのでスパム、スパム、スパムしながらご一報願います。(これで誰かが古いCMをでっち上げたらまさにPythonesqueだ)

さらに今回の記事の「大量に配布されたチラシSPAMが載っていたことがあるのにちなんだ」はいままでにない新しい説である。他では聞いたことがない。スパム社が代名詞になるくらいチラシ(ダイレクトメール?)をどんどん流したという事実があったかどうか確認/推測できる資料がどこかにあったら、パイソンズがあのスケッチでスパムを取り上げた根拠を推測させる資料となるかもしれないので、これもご存じの方はスパム、スパム、スパムしながらご一報願います。

さて以上で間違いの指摘と根拠を示した。以下は感想。

この記事の前半はスパムの語源に関する蘊蓄を語ろうとしているのだが、思いこみで間違いを語る蘊蓄にどれだけ意味があるのだろうか(反語)。それゆえ後半の今後のスパムも新しいことをいっている風だが内容が無いようにみえるのは気のせいだろうか。

実際、後半に内容があれば前半は不要な埋め草の蘊蓄だよな。

埋め草にしろ蘊蓄を語るときは、せめてWikipediaぐらいは引いて(できれは更に違う資料にも当たって)裏をとってから語ろうよ、Zdnetの中の人。

※この記事は以下の記事を参考に作成しました。
thanks to 「溶けている壷:オカマの恐竜と塩漬け豚肉
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