2008.01.23

極北

「演歌の極北」とか「詩人の極北」とかの『極北』の正式な意味はなにだろうと調べてみたら、辞書的には「北極の近く」という意味しかないことが判った。

「極北」が比喩的な意味なら、なぜ極北だけ使われて極南が使われないのだろうか。北に何か意味があるのだろうかと引き続き調べたところ以下のサイトにたどりついた。

【ことばをめぐる】(21)極北

これによると、大きな辞書でも「北極に近い」「北の果て」という意味しかないそうな。
しかし、それ以外の比喩的表現の用例として

角川文庫『モルグ街の殺人事件』(昭和29.7.20初版)の解説「編集部H・O」氏の文章に

その詩精神のいはば極北に立つヴァレリイ

と出てくるそうです。その後の方には

人間性のいはば《極北地域》

とあって、そこにウルチマ・チユウレとルビが振られているとのこと。


というのがあったそうな。この《ウルチマ・チユウレ》については、
研究社『新英和中辞典』によれば、「ultima Thule」は「ラテン語‘remotest Thule’の意から;古代の航海家がブリテン島の北方にあると想像した島の名から」、「1 世界の果て.2 最北端.3 a 極限,極点.b はるかなる目標[理想]」と書かれています。

とのこと。

『極北』は欧州の人が北に夢見た理想郷のことだったんですね。もし敢えて亜州の事物に意訳するなら『西方浄土』とか『ニライカナイ』とかそういうニュアンスをもった地名になるのでしょうか。

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2007.11.19

ケータイ小説

ニューウェイブだ、分からないやつらは老害だという喧しい議論がでているけど、多分、2年くらいしたらオジサン、オバサン向けのケータイ小説が流行って若者は見向きもしなくなってて、3年したらケータイ小説は死んだとかつまらないとか言う記事が出るけど、出版数は大きくなってるに300カノッサ。

というのはケータイ小説の


小学生が書いたかのように稚拙な文章。
ただ泣かせる為だけに考えうるだけの不幸を並べ立てた不感症のような展開。
どの本もセックスとレイプと病死が判で押したように繰り返される構造。

ケータイ小説を理解できない人間は既に老害化しているという衝撃の事実 - Aerodynamik - 航空力学"


この特徴、今のコンビニの棚に並んでいる(ということは売れ筋の)オジサン、オバサン向けの週刊誌、女性週刊誌の内容と一緒やん。
売れ筋の受ける内容を追及するとこういうことになるという身も蓋も無い話なんや。

だから「切込隊長BLOG(ブログ): ブームか変容かを見抜けなければ語れない」が挙げるロックやパンクほどの異質さは無いように思える。

あえて苦言をいうとしたら、君らいまからそんなオジサン、オバサンみたいな泣かせの演歌みたいな趣味でエエンカなと、そっち方面からじゃないのかな。

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2007.10.27

万八の語源をめぐって

主サイトの数字の消息に、万八を追加。

万八の語源はgooの辞書だと”〔万のうち真実は八つだけの意〕”という身も蓋もない説明がされている。

一方、インターネットを検索すると文化14年(1814)に両国柳橋の料亭/貸座敷の万屋八郎兵衛、略して万八で行われた大酒大食大会の記録がとてつもない大げさなだったのが語源というサイトが散見される。

万八(まんぱち) - 日本語俗語辞書
万八の由来は江戸時代、柳橋にあった貸座敷“万屋八郎兵衛こと通称:万八”で行われた酒合戦からきたとされる。この大酒飲み大会の様子を記したものがあまりに大げさで現実離れしていたことから、万八を嘘・デタラメという意味で使うようになったというもの(うそっ八も同語源とされている)。

万八酒合戦
「うそっぱち」の語源となった“万八”酒合戦について、『酒おもしろ語典』より書いてみましょう。

そこで、goo辞書で万八の文例
「世に万八といふ事は、此の男より始まりける/浄瑠璃・神霊矢口渡」

としてある福内鬼外(平賀源内)の「神霊矢口渡」の初演を見ると、1770年で万屋八郎兵衛の大会よりこちらが40年も先なので、万八の語源が万屋八郎兵衛の大酒大食大会というのは実際は無理がある。

もっとも当時の日記でもこの記録は『虚説』といわれるほどだったとのこと(参考:江戸の醜聞愚行45等)そういう説が生まれるというのもムベなるかなとは思われる。

ちなみに万八は広重の絵にもなるくらい有名な座敷。

森川和夫:廣重の風景版画の研究(1)65
万屋八郎兵衛、万八と河内屋半次郎、河半の二楼は書画会のための貸座敷として特に有名であった。もっとも、「万屋八郎兵衛と聞かれたで知らず」という江戸川柳があるぐらいで、当時といえども本名で聞かれると反って分からなかったようではあるが。

で、大酒大食大会の逸話から万八は酒の異名としても使われると書こうとしたら、こちらの文例はさらに古く、近松門左衛門の当麻中将姫で元禄9年(1696)に書かれたものだそうな。

語源の通説はなかなか一筋縄ではいかないもの。本当の見もふたもない語源より『物語性』のある後世の逸話の方が語源として普及しやすいということなのかな。

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2007.10.08

京都精華大学GARDEN「絵本をつくろう」受講生作品展2007

ちょっと縁あって宣伝。

京都精華大学GARDEN「絵本をつくろう」受講生作品展2007

会期 2007年10月7日(日)から10月14日(日)まで
    11:00~18:00(最終日のみ17:00まで)
場所 京都精華大学対峰館4F The Cartoon Gallery

精華大学のマンガ学部の公開講座の作品展です。何年か前の講座の作品の写真をを見せてもらったことがあるのですが、力作揃いだったことを覚えています。お近くで御用とお急ぎで無い方は是非おたちよりくださいまし。

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2007.10.02

「日本語の談話の構造分析」を入手

日本語の談話の構造分析
ポリー・ザトラウスキーの談話分析の本を買うてみた。先日の「落語の談話分析の論文について」で参考資料として掲げられた本だ。論文なのでしちめんどくさいが、基本的な概念が丁寧に説明されている。

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